フィギュアスカルプティング 粘土で作る全身像:アナトミーと面からの構築

Mar.
06

 

一つ前の記事で紹介した「ポートレートスカルプティング」は頭部に焦点を当てて構成されている本ですが、こちらは全身像。特に首から下の部分に焦点が当てられており、詳しく人体解剖学が解説されております。表紙の写真からもわかる通り、フィリップ・ファラウト氏の彫刻は今にも動き出しそうなほどのリアルさで、いったいどれほどの鍛錬があってここまでの造形が粘土で造れるようになるのか…気が遠くなります。

さて、いきなり序文をScott Eatonが書いてます。そう、ZBrushの古いユーザーならScott Eatonのスカルプト作品や美術解剖学の資料を一度は見たことがあると思います。今も美術解剖学をZBrushを使って教えている素晴らしいクリエイターです。ZBrush使いとしてはニヤけるところですね。本の中でもデジタルスカルプトについてフィリップ・ファラウト氏が言及しているところもあります。氏の作品ではないですがZBrushで作られたトルソーの画像も掲載されてます。

全身の骨、とくに筋肉について詳しく解説されてます。また注意しておくべきシルエットのリズムラインを明示し、この部位はここのラインが重要!ということを、作られている粘土モデルで解説してくれます。非常にわかりやすい。頭部に関しては前述しているように「ポートレートスカルプティング」の本で詳しく解説されているのですが、こちらの本でも少し解説はされいます。細かいところを学びたい方には「ポートレートスカルプティング」を見ておく方がいいと思います。というか、フィリップ氏の本は2冊でワンセットという感じですね。

両方の本で最後の方に作品を仕上げる方法が解説されてます。フィリップ氏は水粘土を使って作品を作られるので、最後に焼成して仕上げるのですがその方法も詳しく解説されてます。焼き固める為に作品の粘土をくり抜いて中空にする方法が解説されているのでが、これがまた思い切って作品を切り取ってて、
「えー!そこまで綺麗に作った作品をそんな思い切ってぶった切るなんて無理ー!!」
と思いながら読めました。またシルエットを修正するときも思い切って修正する方法が示されていて、ちまちま作ってるようじゃいかんのだなぁと思い知らされました。

この本の最初の方にフィリップ氏は太字で強調してこう書いてます。

彫刻を学ぶ学生たちにありがちで、最大の間違いは、系統的および技術的な側面を学ぶことが、将来の成功につながることを本当には理解しないことです。特に、はじめたばかりの頃はわからないものです。

これ…。ほんとにそう!!わかる!私、先生してるから凄くよくわかる!そうですよ!そうなんですよ!フィリップ先生!!私も同じようなセリフを何回も学生に言ってますねぇ。
だからこそ私の本でそこのところをしっかり勉強しなさいって事ですよね!?あーありがたや。

「ポートレートスカルプティング」を読んでから、こちらの「フィギュアスカルプティング」という順番で読むと理解しやすくていいと思います。

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ポートレートスカルプティング 粘土で作る頭部:アナトミーから表情まで

Mar.
06

 

粘土による彫刻作家フィリップ・ファラウト氏の日本語翻訳本がボーンデジタルさんから発売されました。といっても去年の話なんですけどね。
この翻訳本がでる!と知ったときにはTwitterで絶対買う!とか言っておきながらようやく読んだという…。

私がフィリップ・ファラウト氏の事を知ったのはYouTubeです。彫刻や彫塑の動画を検索して色々みていると氏のPhillip Farautチャンネルがでてきました。その造形の正確さ、アプローチの仕方など、どれをとっても素晴らしいもので、即チャンネル登録しました。

この本「ポートレートスカルプティング 粘土で作る頭部:アナトミーから表情まで」はフィリップ・ファラウト氏が粘土彫塑で人間の頭部を制作していく作業過程を人体解剖学と共に学ぶことができます。「粘土によるアプローチで解剖学を学ぶ」という本は他にもあり、私が持っている本ではBrubo Lucchesi氏の「Modeling the Figure in Clay」や片桐裕司さんの「ANATOMY SCULPTING」などがあります。フィリップ・ファラウト氏の本はBrubo Lucchesi氏の本と構成がよく似てますね。頭部と体で本が2冊に分かれているところも同じです。この本、カラーではなくて白黒写真で全ページ構成されてますが、何も問題ありません。むしろ白黒の方が立体の陰影が良く分かって見やすいです。写真も綺麗。

頭蓋骨、筋肉はもちろんのこと、目や鼻や口といったそれぞれのパーツのみに注目して、形のとり方を学ぶことができます。

この本のセースルポイントの一つは、覚えるべき事柄をはっきりとした言葉で定義してくれる点が挙げられます。

具体的に言うと、P.34の「顔の筋肉とシワは直交する」という部分です。これは学生に教えてた時も、添削している時も絵で説明していたのですが、言葉にしたことはなく、経験則として知っているという部分だったので、こんな簡単に言い表すことができたんだと気づかされました。収縮する筋肉の影響を受ける表皮にどういったシワができるかというと、考えたら当たり前のことなんですが、直交するように出現します。

これを覚えておけば、筋肉の事を知っていればシワも描けるし、シワの事を知っていれば、筋肉の事が分かり意識することができるという、一石二鳥のよいアドバイスだと思いました。

しかもこれを読んだことで、別のモヤっとしたこともスッキリしました。この本に出てくるリファレンスは欧米人や黒人が多いです。アジア人とは頭蓋の骨格も違います。頭蓋の解説で、男性はとくに目のうえの眉骨が出ているという解説があります。

  1. そうするとそこにたくさんの筋肉(前頭筋)がつくはず!
  2. それで欧米人の方々は目の周りの表情が豊かなのか!
  3. 表情が豊かということは、筋肉が上下によくたくさん動く!
  4. その影響で額にシワが寄りやすい!(若い人でも額にシワが結構あったりする)

これも観察で得た経験則として知ってはいましたが、何故そうなのかという説明ができるようになりました。

私の具体的なポイントはその部分でしたが、これは人によって変わると思います。ただ誰にとっても有益になるポイントがあるのでは?と思わせてくれる本でした。
オススメです!

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2017年

Jan.
04

20170104nengirl明けましておめでとうございます。

今年の年賀ールは色んなソフト使ってますよー。

Redshiftを導入したのが年末で、勉強がてらに年賀ールで使うかと思ってやってみましたけどこりゃしっかり勉強しないといけません。かなり多機能でレンダリングが超早い。GPU使ってレンダリングしてくれるので、ストレスがないです。スキンシェーダのトライアンドエラーをもっとしないとなぁ・・・。マネキンくさい。もっとリアルなSSSにしたかった。

3つ前のブログ投稿が2016年の年賀状というね…。
SNSとの関係性をもっとしっかりしておかねばと思う、新年一発目投稿。次の投稿が年賀投稿にならんようにせねば!

今年もよろしくお願いいたします。

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